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No.9 危機を、組合活動イノベーションのチャンスに

新型コロナウィルス【COVID-19】が第三次世界大戦の様相を呈している。
日本でも自分ができる対策として手洗い・うがい・マスク着用などの自己防衛策から、自分が感染者にならないような「三密(密集・密談・密閉)」)行動の段階へ移行している。

年内もしくは来年には、ワクチンが開発されるだろう。
ただし、次の新型〇〇ウィルスが出現しないという保障もない。

若い生徒の命を預かる日本の学校(義務教育や高等教育)では、「三密」行動も含めて3月より休校が続いている。未だ感染拡大の恐れがあり、4月も休校の学校も多い。

三密行動は、必要である。
でも、教育の本文(目的)とは、何だろうか。
教育基本法第1条(目的)には、「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」とある。
筆者は、「 一人ひとりが社会で生きているような知力・体力・気力を有した自立した大人を育てること」にあると考えている。
高等教育は自学自習を奨励したとしても、義務教育の小・中学生には教育機会を提供する義務が、学校にも、我々にもある。
学生は、1日1日、毎日成長している。
「学校の休校はしかたなくても、教育を止めてはいけない」のである。

海外に目を移すと、
中国は、2月に2.7億人が自宅学習に移行した。「授業(登校)は中止、勉強は中止せず」だそうだ。
米国のニューヨーク市は、3月23日の学校休校から1週間で小中高生がオンライン教育に対応し、100万人以上が受講している。
台湾は、既にオンライン学習体制を構築していたので、即対応した。
各国が未来の社会を築く子供たちのための教育機会提供に挑戦している。

日本は、「休校」である。
Wi-Fiの無い家庭があるから。オンライン教育の環境が整っていない人がいるからだそうである。
悪しき平等主義で全員の教育機会を奪ってしまった。
教育の本文に照らし合わせれば、できる人から教育機会を提供すればいいと思う。オンライン受講ができない生徒には個別代案を考える。正解ではないが、それが最適解。
いろいろな事情があるにせよ、「休校のみ」は、教育及び教育者の価値(プライド)も喪失させる最悪の選択肢ではないか。

労働組合活動も、同様のゼロリスク・悪しき平等思想・思考停止に陥っていないか。
会社は、事業存続のために必死に新たな活動(イノベーション)に挑戦しているはずである。
現場の組合員に、雇用・健康・賃金などの不安は募っていないか。
会えないなら、非接触でできるオンライン組合活動の可能性に挑戦すべきではないか。
オンライン職場集会、組合チャンネル(動画)配信、オンライン役員研修会、オンライン定期大会、Webアンケート、情宣物強化・・・。
弊社では、オンラインでのセミナーや会議、新入社員研修のみならず、オンラインランチやオンライン飲み会も始まっている。

教育(義務)も、組合活動も「止めてよい活動」ではない。
今こそ、労働組合にイノベーションを起こすチャンスでもある。

 

(2020/4/3)

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No.9 危機を、組合活動イノベーションのチャンスに

日本は、急激な少子高齢化社会に突入した。
生産年齢人口(15歳以上65歳未満)より従属人口(年少人口と老年人口で、生産年齢人口以外の人口)が上回る人口オーナス期に突入している。実は、1990年代からですが。
かつ、人口減少社会が追い打ちをかける。
人が減り、社会・経済を支える人の割合も減っているのだ。

今更、国の無策ぶりを嘆いても仕方ない。
国の行方を左右できる政治家は選挙で選ばれている。我々、有権者の意識が向上しなければ、政治や行政も成熟しない。

減る人口。高まる高齢者比率。待ったなしの日本、どうする。
こんな時こそ、イノベーションの好機である。

人口が減るということは、相対的に死亡者が増えるということ。
そこにイノベーションのヒントはないか。
高齢者が増えるということは、消費者の比率も高齢者が高くなるということ。
しかも日本の個人金融資産の殆どは高齢者が握っている。
高齢者は最大の消費者の可能性を秘めているのだ。
高齢者のニーズは誰が一番知っているのか。
当の高齢者ではないだろうか。

それなのに、高業績下の企業でさえ中高年リストラを始めている。
組合として豊富な経験知のある中高年のリストラの黙認・追認していないだろうか。
組合という装置を活用して、中高年でイノベーションを起こせないか。

紙おむつの市場は、2012年には大人用が小人用を上回っているそうだ。
要職から外れた中高年組合員には時間もお金に余裕のある方も多い。更に豊富なビジネスの知見がある。
中高年イノベーター、試行錯誤してみる価値は十分にある。

(2020/3/17)

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No.9 危機を、組合活動イノベーションのチャンスに

京都には、差別化されてプライスプレミアムな製品を有するイノベーティブ企業が多い。

村田製作所(創業者 村田 昭)・オムロン(創業者 立石 一真)・京セラ(創業者 稲盛 和夫)・島津製作所(創業者 島津 源蔵)・ワコール(創業者 塚本 幸一)・堀場製作所(創業者 堀場 雅夫)・SCREEN(創業者 石田 才次郎)・日本電産(創業者 永守 重信)・任天堂(三代目 山内 溥)……。
已むに已まれぬ強烈な創業者から発せられた見事な企業理念を土台とするビジョナリーカンパニー群である。

京都のビジョナリーカンパニーは、自社の強みに拘った研究開発分野にしっかりと時間をかけ、投資を怠らない。
また、京都エリアは、意図的かどうかは不明だが理工系学部を備えた大学が多く、理系学生が多い。
産学共同するにも、理系社員の採用にも好条件である。

何もイノベーションは、新しいものに飛びつくことではない。
「BPR(ビジネス プロセス リエンジニアリング)」「CRM(カスタマー リレーションシップ マネジメント)」「ユビキタス革命」など新種の単語に踊らされることもなかっただろう。
もしかしたら、今流行の「SDGs(エス ディー ジーズ)」さえ冷ややかに流しているかもしれない。

自分たちの強みをしっかり見つめ、そこに拘って経営資源を集中させ、新しい地平を切り開いている企業たちだ。

これからは、そのような「モノづくり」エクセレントカンパニーも「モノつながり」や「コトづくり」が求められる。
自組織の強みだけでは、既に限界である。
では、誰が、どのように他組織(他社)とつなげ創発を起こすのか。

労働組合という信用でつながった組織同士が越境する異業種交流会は、オープンイノベーションに適した場である。
数多の社会変革や企業内革新を起こしてきた労働組合が、今度は事業創造(イノベーション)を起こす時代の到来なのである。

(2020/1/28)

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No.9 危機を、組合活動イノベーションのチャンスに

最近の企業ビジョンや行動指針、中期経営計画で一番多く使われている言葉は、「イノベーション」ではないだろうか。
組織でイノベーションが求められている。
それだけ、組織が閉塞しているということなのかもしれない。

イノベーションと言えば、やはりスティーブ・ジョブスが有名だ。
ジョブスをクリエイターという人はいない。
誰もが、イノベーターという。
イノベーションは、クリエイティブなアイディアだけではなく、社会(人々の暮らし)への影響力が必要だからである。

では、我々は、組織でますます必要とされるイノベーション力をどうしたら身につけられるのか。
スティーブ・ジョブスがイノベーター養成講座という研修会に足繁く通った形跡は見当たらない。
(これは、リーダーシップにも言える。マハトマ・ガンディーも、キング牧師も、マザー・テレサも、西郷隆盛も、坂本龍馬もリーダー養成講座に通った訳ではなかろう)
イノベーター(やリーダー)にあったのは、「已むに已まれぬ、湧き出る想い(と行動力)」だけである。

では、「已むに已まれぬ、湧き出る想い」どうしたら身につけられるのだろうか。
昔の経営者の箴言のように「倒産・大病・投獄」もあるが、現代では所詮、無理な話である。
せめて、現地に行き、現物を見聞・体感し、リアルな現実に圧倒されたら身につくのかもしれない。
大切な家族を病気でなくしたから、医学の道を志した医療関係者は多い。
歩けなくなった祖父母の為に、歩行支援ロボットを開発しているイノベーターの卵たちもいる。

自分が壊れるような圧倒的なリアル体験ができない場合はどうするのか。
兎に角「自己完結したSNSなどのスモールコミュニケーションの世界」とは違うリアルな世界へ一歩踏み出すことである。
正解のないリアルな他者との邂逅、そこでの違和感こそ「内なる自分の新発見」の場である。
異業種交流という場での他者との価値観の差異、異化効果はイノベーションの第一歩である。

(2019/11/11)