コラム「理・夢・久・遊」

NO.38 消費型満足から生産型満足の時代

経済協力開発機構(OECD)発表の年間平均賃金額の国際比較をご存じだろうか。
先進国では、日本だけが伸びていない。※1
日本経済や日本企業が成長していない訳ではない。
利益の分配が労働者から株主に移行したのが主因である。
(今回のコラムの主題はここではありません)

国民全体の賃金が上がることを否定する者はほとんどいない。
ただし、30年以上も賃金停滞に慣れてしまった日本で働く人々で、
賃金上昇の急展開という楽観論を持てる者もほとんどいない。

では、今でも賃金が上がりにくい環境下で、消費による満足はどうやって獲得できるのか。
(これはあくまでも幸福の一側面である消費の視点)

考えようによっては、賃金が上がらなくても、いろいろな消費(購買)が選択できる。
・より安いもの購入する(120円の商品が98円で売っているディスカウント店で買う)
・安くなった時に購入する(時季をずらしてバーゲン品を購入する)
・量そのものを減らす(お肉は250gではなく150gにする)
・機能・効用的に近い代替品にする(金属製品を安価なプラスチック製品にする)
・中古品にする(メルカリなどのリサイクル品を購入する)
・共同利用する(車は買わずにカーシェアリングサービスを活用する)
・贅沢品は買わないようにする
・買わずに、自作する(家庭菜園・DIY・キャンプなど生産活動に切り替える)

みなさんは、どんな選択を活用しているだろうか。
筆者は、最近「消費型満足」だけではなく「生産型満足」に着目している。
家庭菜園やキャンプなどは手間暇かかる分プロセスを楽しむことができる。
お金(消費)でなければ満足を得にくくなった現代人には、
とても贅沢な活動なのではないだろうか。

※1経済協力開発機構(OECD)発表
各国の年間平均賃金額の①2000~2020年の20年間伸び率/②1990~2020年の30年間の伸び率/③平均賃金(2020年)
①20年間           ②30年間           ③平均賃金
OECD平均  114.1%          133.1%
アメリカ            117.9%          147.7%          69,392ドル
フランス            111.5%          131.1%          45,581ドル
イギリス            125.3%          144.3%          47,147ドル
韓 国             133.9%          192.2%          41,960ドル
日 本             104.0%          104.4%          38,515ドル(アメリカの55.5%相当)

日本の賃金は、OECDの中では最下位グループ(35か国中22位)