お役立ち

No.20 公に強みでつながる場「Link-U」

「闇研(やみけん)」をご存じだろうか。
正式には、日本の多くのイノベーティブ企業にある、あった非公式な「闇研究所」である。
有志が、業務時間外に、社内の設備やリソースをさりげなく黙認活用して行う非公式研究開発所である。

イノベーションを起こすには、Googleの「20% ルール」や3Mの「15%カルチャー」のような公式な支援体制がある方が望ましいが、そのような公式支援がなくても日本の研究者・開発者たちの強烈な個性と上司の黙認や応援が数多のイノベーションを起こしてきた。

カシオ「Gショック」は、10mの高さから落としても壊れないとにかく丈夫な時計を作りたいという研究者たちの「闇研」が世界ヒットを生んだ。

ホンダ「ASIMO」は腕開発のみだったのに、竹中透氏が脚の開発を「隠れて研究」していたことにより二足歩行ロボットとして誕生した。

ソニー高級ウォークマン「NW-WM1Z」は、佐藤浩朗氏が起こした社内「アンプ部」が発端である。

デジカメ、VHS、液晶、CD、第三のビールなども会社の公式な支援が得られにくい中での研究開発者たち強烈な思いの賜物である。

イノベーションとは掛け算とシュンペーターも言っているが、JVCケンウッドの大ヒット商品ドラレコ(ドライブレコーダー)は、まさに闇研かつ掛け算イノベーションである。

長年のビデオカメラ開発で高解像度処理技術など有していたJVC(日本ビクター)。
カーナビなどの車載技術のケンウッド。
どちらもトップシェアを有していた訳ではない。
その領域の勝ち組とも言い難かった。
日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドは2008年10月に経営統合し、お互いの強みを融合して、とんでもないドライブレコーダーを創り上げた。
強みと強みを掛け合わせるだけで、新しいものを創発したのだ。
3/10(10社中3位の製品)×3/10(10社中3位の製品)=9/100の確率となる。(10社の割合では1位)。
しかも他社の参入障壁が高くなるのだ。

自社内でイノベーションを悩む時間があったら、自社の強みと持って、他社と交錯・融合してみるとよい(オープンイノベーション)。
予想もしない化学反応が起こるかもしれない。

手前味噌になるが、弊社のLink-U(異業種交流会)では、第一部の第一人者の講演の後に、第二部では他社とのオープンイノベーションワークショップを必ず行っている。
ゲストの講演に連動した社会課題をグループ内の他社の面々と商品・サービス開発するのだ。
その時に一番大切なのが、自社の強みである。
自社の強みが出発点なのだ。

従来の闇研究と自社の強みを公式でつなげる場、Link-U(異業種交流会)はそんな場になりたいと考えている。

 

(2021/2/5)