コラム「理・夢・久・遊」

No.8 中高年こそイノベーター

日本は、急激な少子高齢化社会に突入した。
生産年齢人口(15歳以上65歳未満)より従属人口(年少人口と老年人口で、生産年齢人口以外の人口)が上回る人口オーナス期に突入している。実は、1990年代からですが。
かつ、人口減少社会が追い打ちをかける。
人が減り、社会・経済を支える人の割合も減っているのだ。

今更、国の無策ぶりを嘆いても仕方ない。
国の行方を左右できる政治家は選挙で選ばれている。我々、有権者の意識が向上しなければ、政治や行政も成熟しない。

減る人口。高まる高齢者比率。待ったなしの日本、どうする。
こんな時こそ、イノベーションの好機である。

人口が減るということは、相対的に死亡者が増えるということ。
そこにイノベーションのヒントはないか。
高齢者が増えるということは、消費者の比率も高齢者が高くなるということ。
しかも日本の個人金融資産の殆どは高齢者が握っている。
高齢者は最大の消費者の可能性を秘めているのだ。
高齢者のニーズは誰が一番知っているのか。
当の高齢者ではないだろうか。

それなのに、高業績下の企業でさえ中高年リストラを始めている。
組合として豊富な経験知のある中高年のリストラの黙認・追認していないだろうか。
組合という装置を活用して、中高年でイノベーションを起こせないか。

紙おむつの市場は、2012年には大人用が小人用を上回っているそうだ。
要職から外れた中高年組合員には時間もお金に余裕のある方も多い。更に豊富なビジネスの知見がある。
中高年イノベーター、試行錯誤してみる価値は十分にある。

(2020/3/17)